2008年6月1日より車を運転する時は、運転席、助手席はもちろんの事、後部座席も全席シートベルトの着用が義務化されました。しかし、この義務化の詳細はこうです。まず、一般道も高速道路も全席シートベルト着用は義務ですが、高速道路でこの義務を怠るとその時に運転していた者が切符を切られてしまいます、つまり罰則があるということです。しかし、一般道の場合は、後部座席の人がシートベルトをしていない時に、警察に見つかっても、口頭注意だけで、罰則は今のところありません。だからと言って、後部座席でシートベルトをしなくてもよいということではありません。皆さんは、ここのところを勘違いなさっているのではないでしょうか。
ところで、私は何者でしょうか、残念な事にタクシーの運転手です。 タクシーの運転手ということは、お客様が後部座席に乗り込み、お客様が、行き先を言った後、物凄く言いたくないことだけど、言わなければならないことがあります。それは、「シートベルトお願いします」という言葉です。お客様が日本人の場合、乗り込んですぐにシートベルトを着用する方は30%ぐらいですかね、とにかくシートベルトをしようとする動作が無い方が多いです。それには、様々な理由もあるようです。「面倒くさいから」という理由です。確かに僕もお客様の立場になって後部座席に座りシートベルトをしてみました。後部座席で一人でシートベルトをしてみると、まずやりにくいという事が面倒くささにつながるような気がします。それが、3人座って、3人ともシートベルトをしなければならないとなると、かなり窮屈な感じがします。何十年も後部座席でシートベルトなしで過ごしてきた人たちにとっては、たった15年ぐらいではまだ慣れないのと、どうしたらいいのかわからないけど後部座席のシートベルトのしやすさを考えた人は、この15年間いなかったのかなど、色々と考えてしまいます。
それでも言わなきゃならない「シートベルトお願いします」
特に、僕の勤めている会社のグループ内で、シートベルトをしていなかったことが、死因になってしまった車内死亡事故が起きてしまったことです。その為に全体集会でもシートベルト着用のお願いをして下さいと言われるし、ハンドルのすぐ前に「シートベルトのお願いをしてください」と書いたシールテープを張ってあったりと、大変なことになっています。いつの日かどのお客様も後部座席に乗り込んだ途端にシートベルトをするという習慣がついて、僕らタクシー運転手がものすごく言いずらい「シートベルトお願いします」という言葉を言わずに済む日が来ることを切に願います。
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